“イランのおもてなし”に感動。ペルシアンアートを広めるオンラインストアを立ち上げるまで【シリーズ:中東と私】

今回は、イランを訪れ、現在はオンラインアパレルブランド「PERSIA TAG(ペルシャタグ)」を運営する杉森さんに寄稿していただきました。世界を旅している際に、偶然訪れたイランで、現地の人との交流から文字通りイランに「恋をしてしまった」杉森さん。偶然の出会いから、ブランド立ち上げまでどのような経緯があったのでしょうか。


みなさまこんにちは!イランの良さを伝える杉森です!

私はイラン好きが高じて、現在はTwitterInstagramなどでイランの素敵なモノ・コトをお伝えしつつ、ペルシアンアートがコンセプトの雑貨店・PERSIAN TAGを運営してます。

初訪問するまでは、イランについてほとんど興味関心がなかった私。しかし、初訪問から約5年後にはイラン関係で起業したので、文字通りイランは「私の人生を変えた国」!

この仕事をしていると頻繁に「なぜそんなにイランを好きになったの?」等の質問を本当によく頂戴するのですが、それもそのはず、日本人(というか世界の人たちでも)「海外旅行、どこが好き〜?」と尋ねられて「やっぱイランでしょ!」という人は多分スーパーマイノリティー。

ということで本記事では「なぜイランにハマったか」というお話をさせて頂きます!

本記事が皆様がこれからイランをよく知る / 好きになるキッカケになれば幸いです〜!

「ドーハの悲劇」とイラン

私が初めてイランを訪れたのは25歳の時。それまでイランに関してはほぼ何も知りませんでした。その頃の知識といえば「イランって、なんかめっちゃ前のW杯予選のドーハの悲劇で日本が負けたとこやっけ?」くらい。

なので初訪問の際、序盤で会ったイラン人たちに「ドーハの悲劇って知ってる?日本のサッカーファンにとってはイランってほんま宿命のライバルみたいな国やねんで!」と熱く語ったのだが、みんな「ドーハの悲劇」を知らない・・・・あれ・・・これは・・なんかおかしくない???

改めて「ドーハの悲劇」ググりました。

・・・・あっ、相手・・・イランじゃなくて・・・イラクやん・・・

そう、私のイラン(とサッカー)に関する知識はそのレベルでした。

UAEでの偶然の出会い

ということで、イランについては超ド素人もいいとこだったのですが、当時世界の旅をしてたので「イラン行ったら今後の話のネタになるかな〜」という感じでイランに行くことに。

でも、私がイランに行くことは運命だったのかも・・・!

というのも、イランに行く直前はUAEで居まして、そこで友達の友達として一人のイラン人と知り合ったんです。

UAEで出会ったイラン人(左)と杉森(右)

で、結論から言えばそのイラン人にイラン在住のお友達を紹介してもらったのですが、その人たちが非常にいい人たちだったので、イランにハマっちゃいました。

言っちゃえば、たまたまドUAEでイラン人と知り合って、紹介してくれたイラン在住の友人もたまたま超いい人だったということですね!これはもう運命ということにしときましょう!

ハンパないおもてなし精神

ということで、早速イラン訪問初日に、ドバイのイラン人に紹介してもらった人たちにテヘランを案内してもらったのですが、会うなりいきなり「イランへようこそ!」とこれを。

えっ!!!何これ!?!?!?KENって俺の名前入ってるやん!!!!!!!

これ、ショーレザルドというイランの伝統的なスイーツ。その友人のお母さんが、ウェルカムの意味を込めて名前入りで作ってくれたとのこと。

いやいや、こんな見ず知らずの旅行客のために、普通こんなことする?・・・・イラン人のそのおもてなし精神たるや・・・!

そしてその後も本当に親切におもてなしをしてくれたのですが、実は私、このほんの2ヶ月前にフィリピンで入国後20分で警官にぼったくられてたんです。

なので、もう二度とぼったくられまい!と海外旅仕様のガードガチガチな私は、この日ずっと「この親切具合はヤバいな・・・・・後でチップ請求パターンちゃうん・・・」と内心ビクビクしてたのですが、そんなことは無し。疑ってごめんよ・・・・

ということで、この時点(イラン入国後4時間位)で私はイランに恋しちゃいました。

ちなみに、超優しかった彼はムキムキスキンヘッドの軍人で、会った瞬間は怖すぎてシバかれるかと思いました。

想像以上にピースフルなイラン人の日常

もう一点、イランにハマった大きな理由が、想像以上にピースフルでハッピーなイラン人の日常。

イランのカルチャーのひとつの特徴が、庭園や公園などで緑を美しく活用することが得意なこと。街中には素敵公園がたくさんあり、そこではイランの人たちが、家族や友人、カップルたちとピクニックを楽しんでます。

世界遺産・イマームスクエアでピクニックを楽しむ家族

特にラマダーン月は、日中にご飯を食べれなくて日常生活もエンジョイし辛いので、生活が夜型に。

その為この期間は、例え夜中でも、小さな子どもたちがピクニックをする大人たちの周りをはしゃぎ回っている感じなんです。私はこの部分に日本以上の治安の良さも感じました。

で、1日を通じて皆さん思い思いに各々ピクニックを楽しんでいるのですが、公園をひとりでプラプラしていると、ほんと頻繁に「ちょっとこっち来いよ!」と誘ってくれるんです。イランで日本人は珍しいからカラみたい、という思いもあると思います。

「とりあえずコッチへ来い!」と言われて行くと、自宅から持ってきたチャイとご飯で、息を吐くようにもてなしてきます。逃げ出せない状況を2秒で作ってきます。彼らは。

で、そこから彼らとの「イランと日本について」のトークセッションに突入。イランの人たちは日本のように英語が話せない方はたくさんいますし、私もペルシャ語ほとんど喋れないのですが、そんなの関係なしに本当に皆さんウェルカム。

なんというか、言語での流暢なコミュニケーションを取れなくても、イラン人との距離感ってすごく心地がいいんです。彼らは僕からチップをせしめようとしてるのではないのでガツガツもしていなければ、積極的にコミュニケーションを取ろうとしてくれるので気まずい沈黙もない。

なんかこう、そんなに気を使わなく、自然体でコミュニケーション出来るんです、イランの人たち。うまく言葉で表現しにくいのですが・・・なんと言うか・・・日本人と、人対人のコミュニケーションと取り方が似てるんだと思います。はい、詳しくはイランで実際に体験してみてください^^

壮大な建築。美味しいご飯。よりもやっぱり人。

イスファハーンのシェイク・ロトフォッラー・モスク

ということで、私がイランにハマった一番の理由は、イランで感じた「人のよさ」。

もちろんイランには他にもたくさんの素敵な点もあります。

華やかなタイルアートで彩られたペルシャ建築や、素敵な中庭でまったりタイムを楽しめるトラディショナルなホテル。色鮮やかな花々が咲き誇るペルシャ庭園だって一日中居たくなるし、伝統的なペルシアンアートを現代風にアレンジしたポップでクールな雑貨品も最高。美味しいご飯だっていっぱいある!!加えて旅行者にとっては物価も安い!!!!!

だけど、やっぱり一番好きなのは、イランの人たち。

でも、現実は政治や国際関係の影響で「イランは危険な国」というイメージが非常に強いです。これは日本に限らず、世界共通です。

僕の大好きなイランの人たちも、実際はあんなに素敵な人たちが多いのにも関わらず、政治的な影響で多少なりとも「危険な国の人たち」というイメージを持たれることもしばしば。それが本当に不憫でならない。

イランの良さを伝えたい!なら実際に行ってみて!

テヘランの夜景

ということで、私のイランの良さを伝えるモットーとしては「実際イランに行き、イランの人と交流すれば、イランの良さは分かるはず」です。もし実際行ってみても、わからなかったらごめんなさい。でも、きっと分かるはず!

でも、実際問題、海外旅行先を選定する際にイランを選ぶには、結構高めな「見えないハードル」があると思います。

というのも、やっぱり日常生活の中でイランのことを見聞きする機会は、残念なことにネガティブなニュースなどがほとんど。それらによって無意識の内に構築された「ネガティブなイメージ」は、海外旅行先を選定する際には、結構邪魔な存在なんです。他にも世界には素敵な国はたくさんあるので、ネガティブなイメージがある国は無意識の内に早々に選択肢から消されちゃいます。

ということで!!!そんなイランのネガティブなイメージを覆すべく!!!もっと日本語でのイランのポジティブな情報を増やすべく!!!!!!「イランの良さを伝える杉森」として主にTwitterやInstagramを通じて情報を発信しておりますので、是非ご興味ご関心ある方はフォローして頂けますと幸いです^^

身近なアイテムでイランを感じて欲しい

とはいえども、昨今は新型コロナウイルスの拡大の影響ですぐすぐイラン旅行へいくことは難しいのが現実です。特にイランは、中国に次ぎ世界で二番目にコロナが拡大した国。本記事を執筆している2021年8月現在もそれが収まる見込みはほとんどありません。

そこで、スマートフォンケースやアクセサリーなどの身近なアイテムでイランの素敵な部分を感じて欲しいという思いの元、PERSIAN TAGというイランを感じるオンラインストアを2020年7月に立ち上げました。

現在、PERSIAN TAGで展開しているラインは4つ。

1.イランで実在するペルシャ建築のタイルアートをサンプリングしたシリーズ・PERSIAN ART GALLERY

2.イラン在住デザイナーのペルシアンアートを使用したアイテムを展開するFEEL PERSIA

3.イランのクリエイターによるハンドメイドアクセサリーなどを輸入販売するREPESENT IRAN

4.長い歴史の中で育まれた、ペルシャの伝統工芸品・TRADITIONS

PERSIAN ART GALLERY
FEEL PERSIA
REPESENT IRAN
TRADITIONS

PERSIAN TAGで取り扱うアイテムのほとんどが、日本では当店でしか取扱いのないアイテムたちです。

なかなか旅行に行くことが難しいこんな世の中ですので、まずは身近なアイテムでペルシャを感じてみてはいかがでしょうか^^

最後に

シーラーズのシャー・チェラーグ廟

「PERSIAN TAGのアイテムで、身近にイランの素敵なところを感じて欲しい!」と言う私がお伝えするのも何ですが、イランの良さはどんな鮮やかな写真を観るよりも、どんな素敵な言葉で彩られた文章を読むよりも、実際にイランへ訪れ、イランの人々とふれあった方が、何倍も感じることができると思っています。

正直なところ、新型コロナウイルスの拡大に加え、イラン政府の方針の関係上、今後もイラン関連のネガティブなニュースが無くなることもまずないと思いますが、イランは旅行先として本当に魅力的な国で、他国では味わえない魅力が本当にたくさんある国だと思っています。

ということで皆様、是非コロナが落ち着きましたらイランへ訪れ、それを自らの目で、肌で、そして心で感じてみてください^^


杉森さんのお話、いかがでしたでしょうか。このお話をきっかけに、少しでも中東に興味を持ってくださる方がいらっしゃれば幸いです。もっと中東のことを知りたくなってきた!という方は、是非MENA watchのインスタグラムツイッターをフォローお願いします。また、「自分も中東との関わりを記事にして伝えたい」という方は是非MENA watchウェブサイトのお問い合わせページ、もしくはインスタグラムかTwitterのDMにてお知らせください。

「中東と私」シリーズはこれからまだまだ続く予定です。どうぞお楽しみに!